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突然の離婚話に混乱
       ・・・・・こころのサプリメント・・・・・


 「だれにも相談できなくて」とやつれた様子でA子さんが訪れた。単身赴任先で夫に愛人ができ、夫から離婚話を切り出された。パニックで倒れ心療内科を受診。医師のすすめで来たという。

 不安や絶望感とともに、夫に対する激しい怒り、喪失感や後悔の念など様々な思いが「波のようにくり返し襲って来て、気持ちの整理がつかない」と話す。「誰にも言えない気持ちをここで吐き出し整理していきながら、一緒にこれからを考えていきましょう」と伝え、面接が始まった。

 当初は思春期の子ども二人を抱えた将来への不安と、夫に対する怒りが話題の中心。波は一日幾度もA子さんを襲い、激しい感情が頭の中を駆け巡る。精神的にもつらい状況が続いた。面接では揺れる気持ちを支えながら、これまでの生き方について振り返る作業を少しずつ進めていった。自信をすっかり失っているA子さんに、自分の中に埋もれている力を思い出してもらうためであった。

 あるとき、専門職としては働いていたころの話となった。仕事はやりがいがあり好きだったが、夫の意向もあってやむなく結婚退職していた。そのときの気持ちを話してもらうと、「本当は辞めたくなかったが、仕方がないとずっとあきらめていた。でも今はもう夫に遠慮する必要もないですね」と、封印してきた思いに気がついた。そして仕事再開に伴う不安についても何度も話し合った後、「子どもも応援してくれるので」と再び専門職として働き始めた。

 一年がたち、離婚話に決着はついていないものの、仕事や生活は落ち着いてきた。「重い気持ちはまだ心の中にある。でもなんとかやっていけそう」。そこには地に足をつけ前を向くA子さんがいた。

 信頼していた人から裏切られると、絶望してつらい気持ちが永遠に続くかのように感じられてしまう。そんな時、自分の中には様々な能力や経験がたくさんあることをもう一度思い出して欲しい。忘れていた力を取り戻し、自信とともに再び立ち上がっていけるだろう。
          (ピースマインド臨床心理士 西村 もゆ子)
  ―――――1月25日付け 日本経済新聞 生活欄から―――――
 A子さん、自分の力でやっていけると確信が持てたとき、あなたは夫とおさらばできますよ。頑張ってください。



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| 家庭 | 20:21 | comments(0) | trackbacks(0) |









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